ゴーイングコンサーンとは、企業や組織が予見可能な将来にわたって事業を継続する能力があるという前提のことです。簡単に言えば、「継続企業」や「事業継続能力」と訳されます。
この概念は主に会計や監査の分野で重要であり、企業が負債を返済し、通常の事業活動を続けられるという想定に基づいています。企業が財務諸表を作成する際、ゴーイングコンサーンの前提で作成されることが一般的です。
ゴーイングコンサーンに疑義が生じる状況としては:
- 重大な財務困難
- 主要な顧客や供給先の喪失
- 大きな訴訟問題
- 資金調達の困難
監査人は企業の財務状況を評価する際に、ゴーイングコンサーンとしての継続能力についても検討します。もし企業の存続に重大な疑義がある場合は、監査報告書にその旨を記載することがあります。
ゴーイングコンサーン疑義注記が記載されている銘柄一覧(2025年4月24日)
株式会社SDSホールディングス
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株式会社創建エース
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北浜キャピタルパートナーズ株式会社
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株式会社ソフトフロントホールディングス
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クオンタムソリューションズ株式会社
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株式会社フルッタフルッタ
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株式会社ベクターホールディングス
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株式会社ジェイホールディングス
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ピクセルカンパニーズ株式会社
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株式会社ウェルディッシュ
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株式会社ジェリービーンズグループ
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株式会社UNIVA・Oakホールディングス
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株式会社海帆 |
株式会社ANAPホールディングス
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株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン
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アクセルマーク株式会社
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株式会社ジー・スリーホールディングス
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株式会社モブキャストホールディングス
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株式会社enish
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株式会社オルトプラス
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株式会社サイトリ細胞研究所
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サイバーステップ株式会社
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ENECHANGE株式会社
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株式会社ジーネクスト
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ビープラッツ株式会社
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アンジェス株式会社
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カルナバイオサイエンス株式会社
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株式会社田谷 |
株式会社倉元製作所
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ASAHI EITOホールディングス株式会社
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東邦亜鉛株式会社
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アーキテクツ・スタジオ・ジャパン株式会社
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株式会社アクアライン
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津田駒工業株式会社
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アジャイルメディア・ネットワーク株式会社
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株式会社メディアリンクス
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ウインテスト株式会社
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株式会社ピクセラ
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株式会社ジャパンディスプレイ
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株式会社Birdman
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株式会社サイバー・バズ
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株式会社ライトオン
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クボテック株式会社
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株式会社スリー・ディー・マトリックス
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東京ボード工業株式会社
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株式会社ラピーヌ
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株式会社千趣会 |
GFA株式会社 |
株式会社アドバンスクリエイト
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ウィルソン・ラーニングワールドワイド株式会社
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株式会社ラックランド
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株式会社文教堂グループホールディングス
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ヒロタグループホールディングス株式会社
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株式会社オウケイウェイヴ
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株式会社モンスターラボホールディングス
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ゴーイングコンサーン疑義注記が消えるためには
ゴーイングコンサーン疑義注記(継続企業の前提に関する注記)が消えるためには、企業が財務状況や事業環境を改善し、継続企業としての存続能力に関する重要な不確実性が解消される必要があります。
具体的には、以下のような状況が改善されると注記が消えることがあります:
- 財務状況の改善
- 収益性の回復(黒字化)
- キャッシュフローの改善
- 債務超過の解消
- 運転資金の確保
- 事業再生計画の進展
- 経営改善計画の実行と成果
- リストラクチャリングの成功
- 事業ポートフォリオの見直しによる収益改善
- 資金調達の成功
- 新規融資の獲得
- 債務のリスケジュール(返済条件の変更)の合意
- 増資や社債発行などによる資本増強
- 外部支援の獲得
- スポンサー企業の参画
- 金融機関からの継続的な支援の確約
- 親会社からの支援保証
注記が解消されるプロセスとしては、通常以下のステップを踏みます:
- 企業が上記のような改善施策を実行
- 監査人が改善状況を評価
- 監査人が「継続企業の前提に関する重要な不確実性」が解消されたと判断
- 次期の財務諸表からゴーイングコンサーン疑義注記が除外される
注記の解消には通常、複数四半期または複数年にわたる持続的な改善が必要とされることが多いです。一時的な改善では不十分で、継続的かつ安定した経営基盤の回復が求められます。
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