TOBされそうな会社を探す

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TOBされると短期間で多くの利益が出る。

先日、住友電工がTOBでテクノアソシエと日新電機(6641)をTOBすると発表がありました。
TOB価格は、テクノアソシエ1,695円(前日1238円)、日新電機は1,700円(前日1386円)と前日終値より大幅に高く設定されました。 当然次の日はストップ高で、月曜はTOB価格付近までいきました。 こんな銘柄があらかじめ分かっていたら夢の様ですよね。

TOBとは?

TOB (Tender Offer Buyout)は、株式公開買い付けのことです。これは、株主の一部または全部の株式を買い取ることを通知することで行われます。TOBは、企業が株主を変更したり、株主の投票権を拡大するために使用されることがあります。また、外部投資家が株主を変更するために使用されることもあります。TOBは通常、株式取引所に上場している企業に対して行われますが、非上場企業に対しても行われることがあります。TOBでは、通常、株主に対して適切な価格を提供する必要があります。この価格は、市場規模や株式の価値などを考慮して決定されます。

TOBされる銘柄の特徴は?

企業はなぜTOBを行うのでしょうか? 住友電工のHPから、なぜTOBを行ったのかを調べてみました。

本公開買付け及びその後予定しております手続きによって日新電機を当社の完全子会社とすることにより、コア技術の融合・組み合わせによるソリューション提案力の強化、組織や人材の融合・交流・ローテションによる人的リソースの最大限の活用、海外拠点・顧客基盤の相互活用によるグローバル展開の加速、コスト・リスクの低減などが可能となり、これによりグループの総合力の一層の強化を図ることで、グループの企業価値のさらなる向上につながるものと考えております。

住友電工HPより

テクノアソシエは、独自の営業力(「開発提案型営業」)とともに広範なサプライヤー・加工ネットワークによって、エレクトロニクス関連、自動車関連、エリア営業などの事業を着実に展開し、営業活動の中で培ってきた知見とエンジニアリング・カンパニーとしての創意工夫と提案力を活かし、多様化するニーズを的確にとらえ、高い付加価値とサービスを提供し、事業機会と市場領域の拡大のためのアライアンスや提携・協業についても積極的な取組みを進めていくこととしています。

住友電工HPより

つまり、TOBすることによって、会社の弱点を補うシナジー効果を期待しているのだという事が分かります。

TOBされる会社の分析

(株)テクノアソシエ
【特色】住友電工グループの金属・化成品部材商社。ネジ卸首位。協力工場と連携し製品の高収益化図る
【株式】20,036千株
【時価総額】228億円
【株主】 [単]1,479名<22.9> 万株
住友電気工業 949(47.3)
自社共栄会 159 (7.9)
自社(自己株口) 138 (6.9)
日本カストディ信託口 60 (3.0)
自社従業員持株会 43 (2.1)
三井住友銀行 27 (1.3)
平川製作所 24 (1.2)
日本生命保険 23 (1.1)
BBHフィデリティロープライスドストックF 22 (1.1)
興津螺旋 21 (1.0)

日新電機
【特色】住友電工傘下の電力機器メーカー。重電専業から出発、ディスプレーや半導体製造関連装置拡充
【株式】107,832千株
【時価総額】1,510億円
【株主】 [単]4,633名<22.9> 万株
住友電気工業 5,499(50.9)
日本マスター信託口 778 (7.2)
日本カストディ信託口 650 (6.0)
関西電力 456 (4.2)
BNPパリバ(Lux)J.FIMルクF.UCITS 221 (2.0)
住友生命保険 165 (1.5)
ノーザントラスト(AVFC)ハイクレアInt’IS 152 (1.4)
自社(自己株口) 95 (0.8)
日本カストディ信託口(ダイヘン) 95 (0.8)
日本電気硝子 75 (0.7)

と言った内容です。 共通しているのは、住友電工が大株主だという事ですかね・・・。
そこで、いわゆる「親子上場」している会社を調べてみると・・・。

アークランズ(東証プライム・9842)

AOKIホールディングス(東証プライム・8214)

AZ-COM丸和ホールディングス(東証プライム・9090)

ADEKA(東証プライム・4401)

朝日放送グループホールディングス(東証プライム・9405)

アルプスアルパイン(東証プライム・6770)

イオン(東証プライム・8267)

いすゞ自動車(東証プライム・7202)

  • IJTT(東証スタンダード・7315)

伊藤忠商事(東証プライム・8001)

エア・ウォーター(東証プライム・4088)

エアトリ(東証プライム・6191)

AFC-HDアムスライフサイエンス(東証スタンダード・2927)

AGC(東証プライム・5201)

エイチ・ツー・オー リテイリング(東証プライム・8242)

SBIホールディングス(東証プライム・8473)

エスフーズ(東証プライム・2292)

ENEOSホールディングス(東証プライム・5020)

Orchestra Holdings(東証プライム・6533)

オープンハウスグループ(東証プライム・3288)

岡谷鋼機(名証プレミア・7485)

  • NaITO(東証スタンダード・7624)

オカモト(東証プライム・5122)

オリックス(東証プライム・8591)

兼松(東証プライム・8020)

関電工(東証プライム・1942)

キヤノン(東証プライム・7751)

キャリアバンク(札証・4834)

キユーピー(東証プライム・2809)

キリンホールディングス(東証プライム・2503)

近鉄グループホールディングス(東証プライム・9041)

くふうカンパニー(東証グロース・4376)

クリエイト・レストランツ・ホールディングス(東証プライム・3387)

クロップス(東証スタンダード・9428)

KDDI(東証プライム・9433)

神戸製鋼所(東証プライム・5406)

コナカ(東証プライム・7494)

コロワイド(東証プライム・7616)

サイバーエージェント(東証プライム・4751)

西部ガスホールディングス(東証プライム・9536)

堺化学工業(東証プライム・4078)

  • 堺商事(東証スタンダード・9967)

三栄建築設計(東証プライム・3228)

ショーケース(東証スタンダード・3909)

GMOインターネットグループ(東証プライム・9449)

CKサンエツ(東証プライム・5757)

清水建設(東証プライム・1803)

ジョイフル(福証・9942)

昭和ホールディングス(東証スタンダード・5103)

信越化学工業(東証プライム・4063)

スターツコーポレーション(東証プライム・8850)

住友化学(東証プライム・4005)

住友商事(東証プライム・8053)

住友電気工業(東証プライム・5802)

住友倉庫(東証プライム・9303)

セコム(東証プライム・9735)

ソニーグループ(東証プライム・6758)

  • SMN(東証プライム・6185)(ソニーグループの曾孫会社)

ソフトバンクグループ(東証プライム・9984)

ソフトバンクグループジャパン(未上場 ソフトバンクグループの子会社)

  • ソフトバンク(東証プライム・9434)(ソフトバンクグループの孫会社)
    • アイティメディア(東証プライム・2148)(ソフトバンクグループの玄孫会社)
    • イーエムネットジャパン(東証グロース・7036)(ソフトバンクグループの曾孫会社)
    • SBテクノロジー(東証プライム・4726)(ソフトバンクグループの曾孫会社)
    • ベクター(東証スタンダード・2656)(ソフトバンクグループの曾孫会社)
    • Zホールディングス(東証プライム・4689)(ソフトバンクグループの曾孫会社)
      • バリューコマース(東証プライム・2491)(ソフトバンクグループの玄孫会社)
      • アスクル(東証プライム・2678)(ソフトバンクグループの玄孫会社)
      • ZOZO(東証プライム・3092)(ソフトバンクグループの玄孫会社)

ソルクシーズ(東証プライム・4284)

ダイセキ(東証プライム・9793)

大東建託(東証プライム・1878)

大同特殊鋼(東証プライム・5471)

大日本印刷(東証プライム・7912)

太平洋セメント(東証プライム・5233)

大和証券グループ本社(東証プライム・8601)

大和ハウス工業(東証プライム・1925)

宝ホールディングス(東証プライム・2531)

立川ブラインド工業(東証プライム・7989)

WDBホールディングス(東証プライム・2475)

中部電力(東証プライム・9502)

チヨダ(東証プライム・8185)

DMG森精機(東証プライム・6141)

ディア・ライフ(東証プライム・3245)

ディー・エヌ・エー(東証プライム・2432)

DIC(東証プライム・4631)

帝人(東証プライム・3401)

DDホールディングス(東証プライム・3073)

TPR(東証プライム・6463)

テラスカイ(東証プライム・3915)

  • BeeX(東証グロース・4270)

電通グループ(東証プライム・4324)

テンポスホールディングス(東証スタンダード・2751)

東海旅客鉄道(東証プライム・9022)

東海東京フィナンシャル・ホールディングス(東証プライム・8616)

東映(東証プライム・9605)

東芝(東証プライム・6502)

東祥(東証スタンダード・8920)

東ソー(東証プライム・4042)

東宝(東証プライム・9602)

東北電力(東証プライム・9506)

東洋水産(東証プライム・2875)

東レ(東証プライム・3402)

トヨタ自動車(東証プライム・7203)

豊田自動織機(東証プライム・6201)

豊田通商(東証プライム・8015)

南海電気鉄道(東証プライム・9044)

日産自動車(東証プライム・7201)

日産東京販売ホールディングス(東証プライム・8291)

日清食品ホールディングス(東証プライム・2897)

  • 湖池屋(東証スタンダード・2226)

日本製鉄(東証プライム・5401)

日本たばこ産業(東証プライム・2914)

日本駐車場開発(東証プライム・2353)

日本電気(東証プライム・6701)

日本電信電話(東証プライム・9432)

日本電産(東証プライム・6594)

日本郵政(東証プライム・6178)

ノジマ(東証プライム・7419)

ハウス食品グループ本社(東証プライム・2810)

博報堂DYホールディングス(東証プライム・2433)

  • ユナイテッド(東証グロース・2497)(博報堂DYホールディングスの曾孫会社)

パソナグループ(東証プライム・2168)

バローホールディングス(東証プライム・9956)

光通信(東証プライム・9435)

ビックカメラ(東証プライム・3048)

VTホールディングス(東証プライム・7593)

フォーバル(東証プライム・8275)

富士ソフト(東証プライム・9749)

富士通(東証プライム・6702)

富士電機(東証プライム・6504)

フリービット(東証プライム・3843)

古河電気工業(東証プライム・5801)

北陸電力(東証プライム・9505)

北海道電力(東証プライム・9509)

本田技研工業(東証プライム・7267)

三井住友建設(東証プライム・1821)

三井E&Sホールディングス(東証プライム・7003)

ミツバ(東証プライム・7280)

三菱ガス化学(東証プライム・4182)

  • JSP(東証プライム・7942)

三菱ケミカルグループ(東証プライム・4188)

三菱重工業(東証プライム・7011)

三菱商事(東証プライム・8058)

三菱電機(東証プライム・6503)

  • 弘電社(東証スタンダード・1948)

メディパルホールディングス(東証プライム・7459)

  • PALTAC(東証プライム・8283)

山崎製パン(東証プライム・2212)

ヤマダホールディングス(東証プライム・9831)

  • 日本アクア(東証プライム・1429)(ヤマダホールディングスの孫会社)

やまや(東証スタンダード・9994)

RIZAPグループ(札証アンビシャス・2928)

ワールド(東証プライム・3612)

Wikipediaより

もありました。ここから、TOBすることでシナジー効果を生みそうな組み合わせを選んでみます。

TOBされやすい条件

  • 株主に別会社が少ない
  • 業績が振るわない
  • ROE.ROAが下げ基調
  • 浮動株が少ない(15%以下)
  • 時価総額が高くない(100億円以下が理想)
  • 買う側の資金が豊富
  • 買われる側もキャッシュが豊富(キャッシュ>時価総額だとベター)

上記の条件で親子上場を見てみると、以下の銘柄があり得るかもと思えました。

①沖縄セルラー電話(9436) 
 KDDI傘下の総合通信会社。沖縄県では携帯シェア5割と圧倒的。固定通信と併せて顧客開拓
 大株主はKDDI。浮動株9.9%
 沖縄銀行、沖縄電力、琉球放送がそれぞれ1.7%
 株主構成、浮動株は問題なさそう。
 業績は右肩上がりで悪くない。TOBにはマイナスだが、グループ会社なので問題なし。
 ROE.ROAは下げ基調
  時価総額 1,496億円でかなり大きい。
 巷ではTOBのうわさがありますので、可能性の一つとして。
 配当金・株主優待も悪くないので持ち続けるのも◎


②住友ファーマ(4506) 
 医薬品準大手、住友化学傘下。買収で米国へ展開。研究開発は精神神経、がん、再生細胞に重点
 大株主は住友化学。 浮動株4.2%
 稲畑産業(3.0%)、日本生命(1.9%)、住友生命(1.4%)、あと自社従業員持ち株会(0.7%)
 稲畑産業がどうなんでしょう。
 業績は来期大きく赤字予想。
 ROE,ROAは横ばい
 時価総額 3425億円 大きすぎか。

以上ですね。 ほとんど親子上場の関係でTOBが想像されそうなところはありませんでした。
次回は、親子上場以外のTOBの可能性があるところを研究します。

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