ロウソク足・チャートが教えてくれる売買タイミング

チャート

ロウソク足・チャートは株の初心者が最初に直面する「普段見慣れない」ものの代表格ではないでしょうか。しかし最初にぶつかるだけあって、ロウソク足・チャートは株式を売買するときに最も知っておくべきベースになっていると思います。
ここでは超初心者がチャートの見かたが分かるように、言葉の意味を解説しながらひとつづつ丁寧に説明していきたいと思います。
株の売買で絶対に忘れてはいけない事は、売る人と買う人両方の思いがぶつかっているという事です。
買ったあと暴落すると最悪メンタルまでやられます。正常な判断もできなくなります。そしていてもたってもいられず売るのですが、売ったらなぜか突然上昇していく。 悔しい思いで見ているが、また下がってしまうのが怖くて買えず、結局元の価格までもどる。 なんて出来事はあるあるとして一般的とまでなっています。
自分の心理ではなく、相対する相手の心理に従って動くようにしないと永遠に勝てるようにはならないでしょう。

用語

まず初めに基本的な用語のご説明をします。これらの用語は今後頻繁に出てきますし難しいものでもないので、すべて暗記するようにしましょう。

  • 約定
    株を売りたい人と買いたい人の価格が同じ価格、同じ株数になったときに売買が成立することを約定と言います。
  • 始値
    一日の最初に約定した株価を始値と言います。
  • 終値
    一日の最後に約定した株価を終値と言います。
  • 高値
    一日の約定の中で一番高かった株価を高値と言います。
  • 安値
    一日の約定の中で一番低かった株価を安値と言います。
  • ギャップアップ
    始値が前日の終値より高く始まることをGapUp(略してGU)と言います。
  • ギャップダウン
    始値が前日の終値より安く始まることをGapDawn(略してGD)と言います。
  • 含み(益、損)
    買った株が利益が乗っている状態を含み益、損している状態を含み損といいます。
    まだ利益も損失も確定させていない状態。人間とは欲が深いもので、含み益は少なく、含み損は大きく見えてしまいます。 (私だけでしょうか?)
  • 損切
    損を確定させること。これができない人はいずれお金がなくなるでしょう。事務的にできるようになるまで頑張りましょう。
  • 利食い
    利益を確定させること。
  • 塩漬け
    損切ができなくて、売るに売れなくなった状態の株。初心者に起こりがち。残念なものとして通る。
  • スキャルピング(取引)
    スキャルピングとは秒~長くても分単位程度の高速な取引です。一日PCとにらめっこできる状況でないとスキャルピングは難しい。 大事なことは、あてが外れたら素早く見切りをつけること。
  • デイトレ
    その日のうちに全部清算して身軽になる取引。最大のメリットは夜に持ち越さずに済むため、メンタルに悪影響が出にくい。 スキャルピングを繰り返すのはデイトレともいえる。 デイトレードの略
  • スイングトレード
    数日から数週間で手じまいさせる取引です。仕事をしている人などはここから始めましょう。
    一日中株価が見れませんので、夜、土日などに分析して注文を出す。というスタイルになります。
  • テンバガー
    株価が10倍になる株。「テンバガーになった」とか「これから期待のテンバガー株」など過去にも未来にもつかいます。投資家として、一度は味わってみたいものです。

ローソク足の見かた

陽線

チャートの見かた陽線とは
陽線とは、終値が始値より高い線を言います。
陽線とは
始値<終値
の状態を表す棒グラフです。
赤い色で書かれることが多いです。が決まってるわけではありません。同じ表では、陽線ならすべて同じ色で書きます。
陽線から出ている細い線をヒゲと言います。ヒゲは、始値より下に行ったり、終値より上に行った場合に現れます。
安値は、その棒グラフの(指定する期間の)一番安い値、高値は逆に一番高い値を言います。
①~④は始値<終値になっていれはすべて陽線です。

様々な陽線

チャートの見かた①陽の丸坊主1.陽の丸坊主
 特徴:上ヒゲも下ヒゲもありません。
 買い手の心理:強い上昇力があった日に現れます。
買い手の相場参加者はほぼ強気ムードです。
次の日まで強い相場が続くかは不明。
チャートの見かた②陽の大引け坊主2.陽の大引け坊主
 特徴:上ヒゲはなく下ヒゲが伸びている陽線。
 買い手の心理:まだ上がりそうかな?と思っているホルダーが多いはず。
 弱気な日だと思わせて結局は高くなったような一日。
チャートの見かた陽の寄り付き坊主3.陽の寄り付き坊主
 特徴:下ヒゲはなく上ヒゲだけある陽線。
 買い手の心理:強いと思っている人と、そろそろ売っておこうかな。と思う人も出てきている
 状態。上ヒゲが長すぎるものは下げに転じるサインの場合も。
 高値圏での出現は要注意です。
チャートの見かた下影陽線4.下影陽線
 特徴:上ヒゲと実体を合わせた長さ①が下ヒゲ②より長い
 買い手の心理:まだまだ上がりそう
チャートの見かた陽のコマ5.陽のコマ
 特徴:上ヒゲ・下ヒゲがともに長い。
 買い手の心理:実態が短いほど売り買いの拮抗している。
 トレンドの転換点に出やすい。トレンドが加速することも。
チャートの見かた上影陽線6.上影陽線
 特徴:上ヒゲ②が実体と下ヒゲを合わせた長さ①より長い。
 買い手の心理:利益確定する人が多く、この辺が天井という雰囲気
 ここから下がることがおおい。 ここから一段高になることも。
チャートの見かた陽の唐傘7.陽の唐傘
 特徴:上ヒゲがない陽線。下ヒゲが極端に長い。
 買い手の心理:上がりそう。という期待感多い。
 安値圏ででると、反発期待感。高値圏だと、要注意。
 

陰線

チャートの見かた
陰線は終値が始値より安い線を言います。
陰線とは、陽線とは逆に
始値>終値
の状態を表す棒グラフです。
青い色で書かれることが多いです。がこれも青で書くルールというわけではありません。
高値安値、ヒゲなどは陽線と同じです。
①~④は始値>終値になっていればすべて陰線です。

様々な陰線

チャートの見かた陰の丸坊主1.陰の丸坊主
 特徴:上ヒゲも下ヒゲも無い陰線。
 買い手の心理:いいところなしの一日。非常に弱く恐怖感・失望感でいっぱい。長いほど弱い。
チャートの見かた陽の寄り付き坊主2.陰の寄り付き坊主
 特徴:上ヒゲのない陰線。
 買い手の心理:長いほど弱いが、ヒゲが長ければ期待感が現れた日。弱気相場から反転するか?という期待がかかる線。
 底打ちサイン。
チャートの見かた陰の大引け坊主3.陰の大引け坊主
 特徴:下ヒゲが無い長い陰線。
 買い手の心理:結局弱い一日。ヒゲが長いほど、弱気。かなり嫌な線。
チャートの見かた下影陰線4.下ヒゲ陽線
 特徴:上ヒゲと実体を合わせた長さ①が下ヒゲより短い。
 買い手の心理:上がりそうな期待感だがまだまだ不安が強い。
 下落一服か。安値圏で出れば反発可能性あり。
チャートの見かた陰のコマ5.陰のコマ
 特徴:上ヒゲ・下ヒゲが長く実体が短い。
 買い手の心理:まだまだ不安感。下がるようならすぐ損切り感。
 トレンド転換点か。トレンドが加速することも。
チャートの見かた上影陰線6.上影陰線
 特徴:上ヒゲ②が実体と下ヒゲを合わせた長さ①より長い。
 買い手の心理:結局弱いのか・・・。損切か?
 
チャートの見かた陰の唐傘7.陰の唐傘
 特徴:上ヒゲはなく、下ヒゲが長い。
 買い手の心理:あがりそう? 
 安値圏ででると、反発期待感。高値圏だと、要注意。

十字線

チャートの見かた
十字線は、始値と終値がほぼ一致する線で、上下にヒゲができています。ヒゲの有無や位置で今後の展開の参考になります。

様々な線

チャートの見かた1.トンカチ
 特徴:上ヒゲがなく、下ヒゲが長い。
 買い手の心理:含み益の人多い。上がって欲しい。
 
チャートの見かたトンボ2.トンボ
 特徴:上ヒゲも下ヒゲもあるが、下ヒゲの長さが極端に長い。
 買い手の心理:トンカチよりは弱気。
チャートの見かた足長十字線3.足長十字線
 特徴:上ヒゲ、下ヒゲが同じくらいで長い。
 買い手の心理:
売り買い拮抗で半信半疑
チャートの見かたトウバ4.トウバ
 特徴:下ヒゲはなく、上ヒゲが極端に長い。
 買い手の心理:
含み損の人多い。損切予備軍だらけ。
 相当弱気相場
チャートの見かた一本線5.一本線
 特徴:上も下もヒゲが無い
 買い手の心理:
迷い。これからの動向に注意。
 人気なし。(出来高少ない)
 トレンドの転換点か。
以上がローソク足の見かたと意味する裏事情です。
裏にはすべての投資家の心理状態が渦巻いています。これがすべてという事ではありません。そういう場合が多いという参考程度に思ってください。 右も左も分からないよりは助けになると思います。

チャートの見かた

チャートの見かた
日経225チャート
上記チャートは楽天証券の日経225のチャートです。
個別にカスタマイズされているので全員がこの画面というわけではありませんが、おおむね一般的なものではないでしょうか。

移動平均線

ローソク足に絡んでいる線(緑、オレンジ、青)を移動平均線と言います。
移動平均線は一定期間の平均価格で、一定期間を5日としたものを「5日移動平均線」と呼びます。
上のチャートでは、
5日移動平均線・・・緑
25日移動平均線・・・オレンジ
75日移動平均線・・・青
で表示されています。
移動平均線はその傾き具合で、右肩上がり=強気相場、右肩下がり=弱気相場という状況が分かります。

ゴールデンクロス・デッドクロス

チャートの見かた
ゴールデンクロスとデッドクロス
二つの移動平均線がクロスすると重要な売買タイミングを示唆することがあります。
それがゴールデンクロスとデッドクロスです。
短期移動平均線が左下から長期移動平均線の右上に抜けて行くものをゴールデンクロスと言います。
短期移動平均線が右上から長期移動平均線の左下に抜けて行くものをデッドクロスと言います。
長期移動平均線の傾きが緩やかなクロスはより強いシグナルであることが多いです。
ゴールデンクロスは買いのシグナル。
デッドクロスは売りのシグナルとなります。

ロウソク足複合線の売買シグナル

買いシグナル

チャートの見かた

三空叩き込み
三空叩き込みは、(悪材料が出て)売りが売りを呼ぶ展開が4日続いて、窓を3回開ける陰線が4回連続して起きた状態です。
投資家たちは悪夢の4日間で4日目は心が折れて投げ売りしている人も多いのではないでしょうか。

チャートの見かた・たくり線

たくり線
たくり線は、しばらく下落相場が続いたのちに唐傘が出現したものをいいます。ギャップダウンを伴います。
しばらく悲観的な相場で、今日もまだ下がるのか・・・。と思っていたが、下ヒゲをつけて力強く上昇。それまでの悲観的な相場の終わりを迎えます。

窓開け
窓開けは、前日のロウソク足との間に空白(ギャップ)を開け上昇したもの。上昇相場への突入を暗示し、買いシグナルとなります。

三手大陰線
大陰線が3本連続して出現します。逃げられる投資家は大体逃げてしまい売りが枯れた状態になるため翌日は上がることが多いです。

抱き陽線
抱き陽線は下落相場のなかで前週の小陰線を覆うように現れた大陽線です。
下落相場の終わりを示唆しており、買いのチャンスとなります。

売りシグナル

三空踏み上げ
上昇相場の途中で4本の陽線が窓を開けて出現します。翌日から様子見ムードが漂い始め急下降開始です。

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